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− 火垂るの墓 −

 次は火垂るの墓を見ていきましょう。
 この映画は出だしから衝撃的な台詞で始まりますね。

 「昭和20年 9月21日夜 ぼくは死んだ」

 戦時中の映画と言うことで、私にとっては未知の世界なのですが、この映画は妙なリアルさがある気がします。 例えば、開始直後に空襲されるシーンがありますが、敵の飛行機が頭上を飛んでいき、爆弾を落とすとき。 まだ空が青いんですよ。青い空から爆弾が降ってきて家が焼けて…。 路地では何かが燃えているのですが、その時もまだ青い空なんです。 普通、というか、もし私が映像化するなら最初っから黒く淀んだ空にしてしまうと思うんですね。 でもこの映画はそうしなかったんです。 少し時間が経たないと空が黒い煙で覆われないんですよ。 この青い空と焼ける家というのが妙に印象に残っています。こういう世界なんだなぁと。

 映画の舞台となった場所は昭和20年の神戸です。 清太が死んでしまう場所は国鉄の三ノ宮駅で、現在も当時の面影が残っているそうです。 映画の最後、エンドロールに入る直前に清太と節子が丘の上のベンチに座って、 現代の光り輝く街を見下ろしているシーンがありますが、何というか、このシーンが全てを物語っていますね。 この映画の特徴なんですが、最初に結果を述べています。 映画を観る人には最後は清太が死んでしまうと言うことがわかっています。 戦争でもなんとか耐えて生き延びたのではなく、死んでしまうんですね。 つまり、この映画は原作の野坂さんも言っていますが、死ぬまでのプロセスを見て欲しいと言うことなんです。 今はこんな時代ですから、是非とも多くの方々に見て頂きたいですね。 ところで、「この指輪、財布になおしとき」という台詞がありますが、これは確か関西の方言ですよね。 「なおす」というのは「しまう」と言うことだったと思いますが、違いましたでしょうか…(汗)

 また、下記の映画データと中にとなりのトトロと共通した値が書かれていますが、 これは「火垂るの墓」と「となりのトトロ」は同時上映されていたからです。

日本語題:火垂るの墓
英語題:Tombstone for firefiles
コピー:4歳と14歳で、生きようと思った。
原作:野坂昭如(新潮文庫版)
脚本:高畑勲
作画監督:近藤喜文
音楽:間宮芳生
音響監督:浦上靖夫
音響制作:
整音:大城久典
録音スタジオ:A.P.U.スタジオ
制作:スタジオジブリ
タイトル:高具秀雄・田上淑子
配給:東宝
プロデューサー:原徹
監督:高畑勲
声の出演
清太:辰己努
節子:白石綾乃
母:志乃原良子
山口朱美
端田宏三
酒井雅代
野崎佳積
松岡与志雄
金竹雅浩
柳川清
公開日:1988,4,16
作画枚数:54,660枚
使用色数:304色
上映時間:88分26秒19コマ
観客動員数:80万1680人
第一次配収:5億8800万円

[ 2004年5月7日(金)更新  ID : 10501005 ]
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